学生が勤勉な韓国、それでもノーベル賞が平和賞たった1個だけ

「北朝鮮と一つになれば日本に勝てる」──これが親北政策に邁進する韓国・文在寅大統領の狙いかもしれない。だが、実際の「統一朝鮮」の実力となると、未知数だ。統一朝鮮の国力は、日本を凌ぐのか、イデオロギーや感情を超えて、3国の数字を冷静に比較した。  仮に南北統一が実現した場合、その国力は日本を上回るのか。教育の分野で、日本、韓国、北朝鮮の実力を比較した。  韓国の教育熱は日本の比ではない。大学進学率は約70%を超え、多くの高校生が一日10時間以上の猛勉強をして大学受験に臨んでいる。  そこにあるのは、激烈な学歴社会だ。2018年12月に韓国教育開発院が発表した調査によれば、大卒者の3人に1人が未就職となっている。朝鮮半島情勢に詳しいジャーナリストの李策氏はこう指摘する。 「大卒者ですらこの状況で、高卒や専門学校卒では、まともな仕事にありつけない。いまの韓国の子どもたちにとって、有名大学に進学して大企業に入ることが至上命題となっている」  大学進学後も、勉強漬けの日々が待っている。近年は企業の就職試験でTOEICの点数を厳しく問われるので、学生たちは英語の勉強に力を入れる。また、低ランクの大学に入った学生の中には、就職活動を諦めて公務員試験に絞る人も多く、大学の授業が終わった後は、予備校で深夜まで勉強する学生も珍しくないという。 これだけ学生が勤勉な国柄にもかかわらず、韓国のノーベル賞受賞者は、2000年に平和賞を受賞した金大中氏ただ1人。 「韓国では商取引や金融、ITに関する教育に力を入れていて、純粋なアカデミズムが置き去りにされている。基礎研究に力を入れる土壌が薄いんです」(同前)  一方、北朝鮮の大学進学率は10%にとどまるが、これは北に最長10年もの兵役義務があることが影響している。長年北朝鮮を取材しているジャーナリストの鄭美華氏はこう指摘する。 「多くは中学卒業後に兵役に就くため、年齢的にもそのまま仕事をしたり家庭を持ったりと、なかなか大学に進学しづらい環境がある。大学は一部のエリート層のためだけの施設になっているのが現状です」 ※週刊ポスト2019年8月2日号

韓国の「反日」感情の意外な正体

韓国で再び反日ムードが高まっているが、『韓国「反日フェイク」の病理学』が話題の韓国人ノンフィクションライター・崔碩栄氏は現在の韓国の反日を「人為的」なものだと断言する。いったいどのように「作られた」ものなのか。  * * *  たまに、日本に対して強い反感を持った韓国人に会うことがある。彼らは豊臣秀吉の朝鮮侵略から始まって、日韓併合、朝鮮総督府の朝鮮統治、慰安婦、独島(竹島の韓国名)などの話を持ち出して日本への憎しみを語るのだ。  そんな時、私は言ってみる。一度、1945年8月15日以降の日本だけを見てみようと。そして、日本が韓国に与えた被害、そして日本の過ちは何かと。すると、たいていの場合、彼らは言葉を失う。せいぜい「日本は独島が自分の土地だと主張している」、「過去への反省がない」といった程度だ。  独島問題にしても過去への反省にしても、1945年以前の出来事に由来するものであるから除外するとして、実際に1945年以降の日本の行動の中で指摘してみろと再び聞いてみると、これ以上の言葉は出てこない。個人的なやり取りは別として、終戦後、日韓の直接交流や取引などで、韓国が日本からこれといった被害を受けたことなどほとんどないのだ(逆に1945年8月15日以降、韓国は日本からの経済支援、協力などを受けているが、これらについて韓国人のほとんどが知識を持っていないことも大きな問題かもしれない)。  私がこんなふうに言うのは、韓国社会において日本に対する態度と、北朝鮮に対する態度があまりにも違う、つまりダブルスタンダードに基づいているからだ。  1945年の太平洋戦争終戦後、韓国が最も大きな被害を受けたのは、1950年に北朝鮮が起こした朝鮮戦争の時だ。  韓国は朝鮮戦争で北朝鮮と中国軍により壊滅的な被害を受けた。兵士、民間人合わせて死者のみで52万人、行方不明者43万人を合わせると100万人近くにも上る犠牲者が発生した(ちなみに北朝鮮側の犠牲者は死者70万人、行方不明者80万人で韓国よりはるかに多い)。これは太平洋戦争に動員され死亡した朝鮮人2万2000人を大きく上回る。 朝鮮戦争以降にも、北朝鮮は1983年に東南アジア歴訪中の韓国大統領の暗殺を企てて起こしたビルマのラングーン(現ミャンマーのヤンゴン)爆破テロ事件(死者21人)、1987年に日本人に偽装した工作員が韓国の民間航空機KALを爆破した大韓航空機爆破事件(同115人)、2010年に予告もなしに韓国側の民間人居住地域を砲撃して軍人2人、民間人2人が死亡した延坪島砲撃事件など、最近まで韓国にテロや軍事攻撃などを仕掛け続けている。  しかし、このような事件を起こした北朝鮮に対し、怒っている韓国人は一部に過ぎない。ほとんどのメディア、あるいは教育現場では、1945年以前の日本の植民地統治政策に対する批判、非難を続けているのに対し、1945年以降、最近まで続いていた北朝鮮のテロや戦争犯罪については言及を避けているからである。少なくとも人命被害の面から見れば、北朝鮮による被害が「最近」発生し、その被害も「より大きなもの」だ。  これは、1990年代以降の傾向である。1990年代以前にも日本統治時代への批判的な教育と報道はなされていた。しかし、1987年の民主化まで、軍人出身の大統領の独裁的統治下では、反日教育よりは反共教育が徹底されていた。  当時の韓国で行われた反北朝鮮政策は、現在の北朝鮮による反米、反日政策に負けないくらい強烈な敵意を持ってなされていた。学校では毎年「反共」をテーマにした作文大会、弁論大会などが開かれ、道徳や社会科で語られる北朝鮮人民はいつも空腹で、貧しく、朝鮮労働党独裁下で奴隷のような生活をしていた。北朝鮮社会は地獄そのものだった。  しかし、民主化以後「同じ民族」を強調する民族主義的な雰囲気が高まり、同じ民族である北朝鮮への敵意は徐々に薄れていく。スポーツ分野では合同チームを組んで国際大会に参加したり、南北が力を合わせて日本に対抗するといった漫画が流行したりした。しかし、ここには1つの副作用があった。「同じ民族」に向かっていた「敵意」は消えたのでなく、「他の民族」へとスライドしたのだ。つまり、米国や日本に対しての「敵意」へと変わった。特に日本への敵意は、以前よりも増強され、具体化された。韓国は「民主化」という雰囲気に煽り立てられ、反日感情を悪化させたのである。 国が「より古く」「より少ない」被害を与えた日本に対し、「より新しく」「より大きい」被害を与えた北朝鮮よりも「大きな」怒りを表していることは、韓国が「被害者」としてのダブルスタンダードを持っていることを示している。また、韓国の反日が「自然」ではなく「人為的」だという証拠でもある。 ※崔碩栄・著『韓国「反日フェイク」の病理学』(小学館)より一部抜粋 【プロフィール】チェ・ソギョン/1972年、韓国ソウル生まれ。高校時代より日本語を勉強し、大学で日本学を専攻。1999年来日し、関東地方の国立大学大学院で教育学修士号を取得。大学院修了後は劇団四季、ガンホー・オンライン・エンターテイメントなど日本の企業で、国際・開発業務に従事する。その後、ノンフィクションライターに転身。著書に『韓国人が書いた 韓国が「反日国家」である本当の理由』、『韓国人が書いた 韓国で行われている「反日教育」の実態』(以上、彩図社)、『「反日モンスター」はこうして作られた』(講談社)など。最新刊は韓国の「反日」の正体を検証した『韓国「反日フェイク」の病理学』(小学館新書)。

徴用工 韓国で流布される「日本による強制連行」

「徴用工問題」をめぐり日本と韓国の外交が危機に瀕している。日本側は6月に開かれるG20首脳会議前の解決を目指し、日韓請求権協定(1965年)に基づく仲裁委員会設置を要求したが韓国側は応じなかった。なぜ、韓国はこうも頑ななのか。近著に『韓国「反日フェイク」の病理学』がある韓国人ノンフィクションライター・崔碩栄氏は、歴史的事実の検証とは関係なく韓国社会に定着した「強制動員のイメージ」の影響を指摘する。  * * *  日本統治時代に内地の日本企業で働いていた朝鮮人労働者が「慰謝料」の支払いを求めた裁判で、韓国大法院(最高裁)は被告である新日鉄住金に、戦時中雇用していた朝鮮人とその遺族に対し1人あたり1億ウォン(約1000万円)の賠償を命じた(2018年10月30日)。  大法院は韓国の国民情緒を全面に押し出した「理屈」を主張している。この判決は、1965年の日韓基本条約で規定された未払い賃金や、補償金等について支払いを命じるものではなく、「不法な植民地支配と直結した侵略戦争の遂行過程において起こった日本企業の反人道的な不法行為」に対する「慰謝料」であるというのだ。「不法な植民地支配」つまり、1910年の日韓併合が「不法」であるという韓国国内の常識を前提にしているのだ。  判決文を読んでみて私が強い違和感を覚えたのは次の二点だ。  一つは、不正確な用語使用。原告たちは徴用によって内地(日本)へ渡ったのではなく、全員が朝鮮で徴用が実施される以前に、募集に応じる形で内地に渡り働いた人たちだ。にもかかわらず、判決文には「強制徴用」という言葉が6回、「強制動員」という言葉が70回以上も登場する。「原告らのように募集または官斡旋という形で行われた強制動員」と原告らを強制動員犠牲者と断じたり、それを前提とした判決趣旨を述べる部分にも多く登場する。だが、募集と官斡旋に応じて内地に渡った就労活動まで「強制」とみなすことには、やはり違和感を覚える。  もう一つは、大法院が原告の一方的な証言をすべて事実と認定したという点だ。「提供された食事の量がものすごく少なかった」、「寄宿舎の舎監から殴られ、処罰を受けたりした」、「仕事に出ない人に仮病を使っていると蹴りを入れた」、「逃走したのが見つかって約7日の間、激しく殴られ、食事を与えられなかった」といった原告らの主張を大法院はそのまま引用しながら「反人道的不法行為」と評価した。果たしてこれらの主張に対し、客観的な検証が行われたのだろうか。被害者の主張をすべて疑ってかかるのも良くないとは思うが、だからといってまったく裏を取ることをせずにすべて認定するというのは「被害者中心主義」の誹りを免れないだろう。  新日鉄住金判決に続いて11月29日には、三菱重工に4億7000万ウォン(約4700万円)の賠償命令が言い渡された。戦時中、三菱重工で労働を強制されたと主張する韓国人の元朝鮮女子勤労挺身隊員の女性ら4人と遺族1人による裁判である。いわゆる、徴用工裁判は他にも係争中で、このような判決は今後も続くと予想される。そうなると今後大きな混乱が起きることは必至だ。 それでは、新日鉄住金の徴用工裁判で問題になった朝鮮人徴用労働者は、韓国でどう認識されているのか。韓国では、日本統治時代に朝鮮半島から日本に渡り労働者として働いていた朝鮮人たちは、騙されたか、あるいは強制的に連れていかれた人たちだと認識されている。小学校の歴史教育を皮切りに大学を卒業するまで繰り返し教えられる重要トピックであるばかりか、マスコミも事あるごとに強制動員の悲劇を強調する記事を掲載する。強制動員を題材にしたドラマや映画が韓国人の心理に及ぼした影響も少なくないだろう。  韓国では、近代の欧米諸国がアフリカで行った奴隷狩りと同様のやり口で日本による労働力の動員が行われ、多くの朝鮮人労働者たちが日本に連行されたと説明されている。なおかつ、日本の労働現場では殴打などの暴力、暴言、虐待、そして飢えにさらされていたと語り継がれている。  次の引用は2018年9月9日、テレビ局MBCで放送された時事番組『ストレート』の一部である。ここに出演している司会者と記者たちの対話こそが、現在の韓国社会が抱いている日本統治時代の「徴用」に対するイメージをよく表している。 〈司会者1:はい、今日『ストレート』(番組名)がお伝えする内容は韓国現代史を通観し、今も続いている日帝強占期(日本統治時代)に残酷な労役を強いられた徴用被害者に関する話です。  司会者2:強制徴用被害者たちは日本の炭鉱や工場にしょっぴいていかれ、奴隷のような環境で過ごしました。    司会者1:その、強制徴用と言えば、私は「軍艦島」という映画がまず思い浮かびます。(中略)狭い坑道で飢えや虐待に耐えながら強制労役を強いられていた姿。映画を見ながら本当に息が詰まるようで、残酷に思いました。    記者:お話しになった映画、軍艦島として有名な、この端島は日帝の代表的な強制徴用の場所の中の一つです。ここだけでなく日帝強占期の日本戦犯企業は戦争物資を生産し続けるために朝鮮半島の少年、少女たちまで連れて行き、労働力を搾取しました〉    朝鮮人徴用者についての韓国人の認識は一言でいえば、「慰安婦の男性バージョン」である。慰安婦と異なるのは、男性であるために「性」の代わりに「労働力」を搾取された点で、それ以外、つまり強制連行、監禁、暴力、賃金の搾取などについてはほぼ同じであったと認識されているのだ。 こういった認識が定着しているのはもちろん、学校教育とマスコミの報道の影響だ。韓国で使用されている歴史教科書の目次を見れば必ず「人材と資源の収奪」、あるいは「人的資源の強制動員」という見出しを見つけることができる。学校では教師が、慰安婦と徴用労働者についてのトピックで、先述したような徴用者のイメージを学生に伝える。認可を受けたすべての教科書に記載されていることから、「強制動員」の教育は韓国政府(教育部)の指針であることがわかる。  そして、同様の内容がマスコミにより毎年、繰り返し報道され、国民に伝えられている。こうして韓国人の中に定着した「強制動員」のイメージが、歴史的な事実と一致しているかどうかの検証はなされていない。 ※崔碩栄・著『韓国「反日フェイク」の病理学』(小学館)より一部抜粋、再構成 【プロフィール】チェ・ソギョン/1972年、韓国ソウル生まれ。高校時代より日本語を勉強し、大学で日本学を専攻。1999年来日し、関東地方の国立大学大学院で教育学修士号を取得。大学院修了後は劇団四季、ガンホー・オンライン・エンターテイメントなど日本の企業で、国際・開発業務に従事する。その後、ノンフィクションライターに転身。著書に『韓国人が書いた 韓国が「反日国家」である本当の理由』、『韓国人が書いた 韓国で行われている「反日教育」の実態』(以上、彩図社)、『「反日モンスター」はこうして作られた』(講談社)など。最新刊は韓国の「反日」の正体を検証した『韓国「反日フェイク」の病理学』(小学館新書)。 徴用工 韓国で繰り返し流布される「日本による強制連行」 t

韓国「ホワイト国」除外、9割賛成…公募意見3万件

日本政府が韓国に対して発動した輸出管理の厳格化を巡り、手続き簡略化の優遇を受けられる「ホワイト国」から韓国を除外することについての意見公募が24日深夜、締め切られる。寄せられた意見は3万件を超え、9割以上が除外に賛成する意見だった。  政府関係者によると、通常の意見公募で寄せられる意見は数十件程度で、3万件を超えるケースは極めて異例だという。主に電子メールで寄せられた。  経済産業省は締め切り後、寄せられた意見を精査した上で、韓国をホワイト国から除外するための政令改正を決める。閣議決定を経て公布されれば、8月中にも韓国がホワイト国から除外される見通しだ。  ホワイト国には現在、米英など27か国が認定されている。日本企業がホワイト国向けに輸出する際、原則3年間、個別の許可申請を免除する「包括許可」が認められている。除外されればこの優遇措置が受けられなくなるが、ホワイト国向けとは別の優遇措置は引き続き利用できる。  一方、韓国政府は24日、日本に撤回を求める意見書を提出した。 成允模 ソンユンモ産業通商資源相はソウルで記者会見し、 日本が今回の措置の理由として挙げた韓国の輸出管理制度の不備などについて「制度的な枠組みは整えている」と主張した。これに対し、世耕経産相は同日夕、記者団に、「(韓国の主張は)根拠が不明確で、詳細な説明も得られていない」と反論した。

後退が続く韓国経済、南北統一すればさらなる弱体化は必至

「北朝鮮と一つになれば日本に勝てる」──反日姿勢を強める一方で親北政策に邁進する韓国・文在寅大統領の狙いは、そこにあるのかもしれない。だが、実際の「統一朝鮮」の実力となると、未知数だ。統一朝鮮の国力は、日本を凌ぐのか――イデオロギーや感情を超えて、3国の数字を冷静に比較した。  フッ化水素、レジスト、エッチングガスという3品目をめぐる一連の輸出規制問題で明らかになったのは、韓国経済が「日本抜き」では成り立たないという現実だ。それでも文在寅大統領は、日本に対して強気の姿勢を崩さない。 「北朝鮮との融和政策を推し進める文在寅政権は、“南北が統一すれば、日本になど負けない”という思いが強い。南北統一を果たした偉大な大統領という名声、そして日本を凌駕した朝鮮民族国家を作るという野望を抱いている」(元朝日新聞ソウル特派員の前川惠司氏)  仮に南北統一が実現した場合、その国力は日本を上回るのか。政治経済の分野について日本、韓国、北朝鮮の実力を徹底比較した。  文大統領は、就任以来、韓国の経済成長を盛んにアピールしてきた。今年1月には韓国銀行が1人当たりのGNI(国民所得)が3万1000ドルに達したと発表。「人口5000万人以上の国で3万ドルを超えたのは世界で7番目」というコメントも添えられていた。  しかし、韓国のGNIが2万ドルを超えたのは2006年で、3万ドル達成までにかかった年月は実に12年。2万ドルから3万ドル到達までの期間は、他国の場合平均9年、日本は5年で達成している。 韓国経済の“後退”を示す数字もある。今年1~3月の韓国のGDPは、過去10年で最低水準となる前年同期比0.3%減のマイナス成長に転落したのだ。 〈現政権は何も成し遂げたものがないまま自画自賛している〉(朝鮮日報) 〈政策をただちに改めなければならない〉(中央日報)  と、各紙で厳しい論調が相次いだ。朝鮮半島情勢に詳しいジャーナリストの李策氏が語る。 「内需が増えず、他国への貿易輸出に依存している現状を打開できていない。中小企業が育たず、非正規雇用が増えて家計が安定しないため、消費も増えない。年金制度が長らく未整備だった韓国では、老後の財テクのために不動産投資が盛んだったのですが、人口減少もあり、マンション価格が暴落しかねず、政府は不動産投資を抑制せざるを得ない状況にある」  一方、北朝鮮の経済状況はさらに悲惨だ。北朝鮮の主な収益基盤は中国への輸出貿易だが、経済制裁の影響で、「石炭や鉄鋼、アパレルの分野は壊滅状態」(同前)だという。  GDPを比較すると、日本の4兆8732億ドルに対し、韓国は1兆4112億ドル、北朝鮮は168億ドル。南北合わせても日本にはまだ及ばないのが現実だ。 韓国銀行の試算によれば、2018年の北の経済成長率はマイナス3.5%で、1990年代以降では過去最悪を記録した。かつての東西ドイツがそうであったように、“南北統一”となれば、むしろ韓国経済の足をさらに引っ張る要因にもなりかねない。朝鮮半島情勢に精通するデイリーNK編集長の高英起氏が語る。 「日本に追いつけ、追い越せとばかりに、韓国は盛んに先進国入りをアピールしますが、その実態はようやく発展途上国から脱したというレベルです。盤石な経済体制ができあがるまでには、まだ時間がかかる」  逆に、日本が“完敗”しているのが、北朝鮮の選挙投票率。「99%」というその数字は、独裁国家の歪さの現われともいえそうだ。 ※週刊ポスト2019年8月2日号

私たちが一番の被害者…「SNS日本不買運動」に苦しむ韓国の親日家たち

「カンパーイ!!」 テーブルにならぶ割烹料理と、キリリと冷えた美味しい日本酒…一瞬、ここが韓国・ソウルであることを忘れる程、日本の食の喜びに満ちた光景だ。 7月中旬、山形県の吉村美栄子知事は、5泊6日の日程で韓国を訪問し、県産品の売り込みや観光客の誘致などのトップセールスを行った。この日は、ソウルの日本料理店で山形県産酒の品評会が開催されていた。折しも、日本政府の韓国向け輸出優遇措置撤廃により反日ムードが急上昇している真っ只中である。取材前は「韓国人は来ないのではないか」と心配したが、和食店の経営者やブロガーなど韓国人16人が予定通り出席し、一安心した。 吉村知事は「日本一の美酒県は山形だと自負しております。1人でも多くの韓国の方に山形県産のお酒を味わっていただきたい」と挨拶し、熱心に県産酒を紹介していた。参加した韓国人にも好評で、酒瓶がどんどん空いていく。しかし一人一人に話を聞いていくと、日韓対立の影響がジワリと広がっているのが分かる。 日本酒の卸しと和食店を経営する韓国人男性は「若い客をターゲットにした安い日本料理店は、日本不買運動の直撃を受けています。やはり若い人は、こういう世論に影響されやすいですから。ただ、うちは比較的高級な店で、客層が違うからかそれほど影響はないです。」と語った。また別の和食店経営者は「山形の酒は美味しいし、美しい」と絶賛した一方で、不買運動の影響を聞くと表情を曇らせ「影響はまだそれ程ないが、これからどうなるのか本当に心配です」と語った。そして、笑顔で日本酒を酌み交わす人たちを見ながら「私たちは日本が本当に大好きで、韓国で日本食のレストランを経営している。日本と仲良くしたいのです…ここにいる私たちが、一番の被害者ですよ」と、ため息をついた。 今回のトップセールスについて吉村知事に狙いを聞いた。 「地方は人口が減少しています。県産品の輸出を増やし、外国人観光客を増やしていかなければ、地方経済は縮小してしまう」「旅行業界や港湾業界の方と会った時には、「こういう時期に知事自ら来てくれてありがとう」と言われました」。 随行した県職員も「民間は民間という事で、交流を続けていくことは大事だと思う」と話した。今回の訪問では、想像していたよりも日韓対立の影響は受けていないという。韓国側は、わざわざ韓国まで来た知事に配慮していたようだが、こうした自治体の熱意とは裏腹に「日本不買」の動きは日に日に大きくなっている。 韓国人の知り合いや企業関係者に聞く限り、これまでも何度か起きていた日本不買運動と、今回の不買運動はどうも様子が違うようだ。その背景は、SNSの普及だ。従来は一部の団体だけが熱心に日本不買運動をしていて、すぐに運動はしぼんでいた。しかし、今回はSNSを通じて不買運動の呼びかけが隅々まで拡大している。7月16日には「nonojapan」というサイトが登場し、SNSで急速に拡散した。日本のメーカーや商品名を並べるだけではなく、代替品となる韓国企業や日本以外の外国企業の名前や商品名を有志が次々に書き込める相互的な作りになっていて、情報が厚みを増す形式だ。利用者からは「この商品も日本産だったのか!」などと声が上がり、日本不買運動に拍車がかかっている。18日にはアクセスが殺到し、一時繋がらなくなった程だ。 さらに、会員数130万人を超える韓国最大の日本旅行関連コミュニティサイト「ネイルドン」が、「気持ちを示したい」との理由からサイトを一時休業した。団体旅行を中心に日本旅行のキャンセルが続いているが、今後は個人旅行にも拡大しそうだ。日本旅行した人をSNSで探し、つるし上げる動きまで出てきている。韓国人旅行者が日本で使うお金は中国人旅行者の3分の1であり、旅行者数減少の経済的なインパクトは人数の減少程に大きくないとみられるが、便数が減れば地方を中心に空港使用料が減少する事も起きうる。何より日本に旅行して日本に良いイメージを持つ韓国人が減る事は、将来的にはマイナスになる。 韓国の世論調査によると、7月11日には48.0%だった不買運動参加者が、1週間後の18日には54.6%と6.6ポイントも上昇し、半数を超えた。今のところ、収まる気配は無い。韓国社会では元々「親日派」と見なされれば、社会的に抹殺といっていい程のダメージを被りかねない。それだけ「反日」を求める同調圧力が強く、SNSによってその圧力が増幅されているとみられる。当然、日系企業にとっては苦しい状況だ。返品が増えているとの嘆きの声も聞こえてきている。 輸出優遇措置撤廃の副作用 FNNの世論調査によると、日本政府の輸出優遇措置撤回について、70.7%の人が支持している。同じ調査では、韓国を信頼できないという人が74.7%に上っている事から、韓国への不信感の高まりが背景にあるとみられる。 今回の措置の理由として、日本政府は、「不適切な事案」が発生した事を取り上げているが、詳細の説明はしていない。ただ、安全保障上の問題を理由にしている以上、軽々に撤回など出来ないだろう。この措置は多くの日本人が支持している反面、これまで書いたような副作用ももちろんある。日本経済全体の規模で見れば、韓国での不買運動の影響は短期的にそれほど大きくないだろうが、人口減少と経済の縮小のために海外に活路を見出そうとする自治体や、韓国との取引をメインにしている日本企業、そして、日本が好きで日本に関連する仕事についている韓国人たちは厳しい逆風にさらされている。 さらに、8月には韓国がホワイト国から除外され、輸出優遇措置撤廃の範囲が広がるのが確実と見られている。日韓の政府間対立という「大きな話」の陰に隠れてしまっているが、韓国からの逆風をまともに受けている彼ら、特に、日本が好きで日本に関する仕事をしてきた韓国人については、何らかのケアが出来ないものだろうか。微々たるものだが、「一番の被害者」と嘆いた彼のお店に行き、日本酒を傾けながら、じっくりと話を聞くことから始めたいと思う。

「反日活動」を米国で展開、韓国の「イメージ戦略」“3つのルール”

韓国系米国人団体によって全米で設置され続ける慰安婦像・碑をはじめ、韓国・釜山の日本総領事館前への設置をめぐり問題となっている徴用工像。また、昨年末の自衛隊哨戒機へのレーダー照射問題をめぐり年明けに韓国国防省が公開した「反論動画」。そして、米国で上映される慰安婦問題関連の映画……。  韓国政府や市民団体の主張が、国際社会においてここまで大きな影響力を持つ理由は、その「イメージ戦略」を実現する方法にあると考えられる。韓国のイメージ戦略には、ルールがあるのだ。本稿では、韓国のイメージ戦略の3つのルールについて見て行こう。 *前回の記事:『繰り返される韓国の「反日宣伝」に日本はどう対応すべき?』 ルールその1:「正義」を追求し、「イメージ」を掲げる  韓国の反日的ともいえる対外発信戦略には、韓国が主張する「正義」を掲げると同時に、アイコンをはじめ、映像や音楽を用いて「イメージ」を作り出し、世論に訴えかける、という手法がある。  例えば、慰安婦問題をめぐっては、現地の韓国系米国人団体のネットワークを駆使し、慰安婦像・碑を全米で設置している。像や碑を使うことで、まずは現地の人に「何だろう」と興味を持たせ、像や碑の説明を読ませ、韓国が望む「イメージ」を与える。そしてそれが、「アイコン」となっていくのである。それは、韓国が主張するところの「正義」であり、ひいては現在にもつながる「女性の人権に関する問題」であると認識させることで、米国世論を味方につけることができるのだ。  徴用工問題にしても同様である。韓国・釜山の日本総領事館前への徴用工像設置問題が浮上しているが、これも、法的あるいは政治的正否の問題ではなく、「正義」を掲げて、世論を味方につけようという韓国のアプローチである。そして、そこにはいつも象徴としての「アイコン」の存在があるのだ。   また、2019年1月4日、韓国は自衛隊哨戒機へのレーダー照射問題をめぐる「反論動画」を6カ国語で公開したが、この動画の特徴は、編集や音楽効果の演出の仕方であった。あたかも映画であるかのようなスタイリッシュさも演出しており、これもまた、「イメージ」を与える戦略であり、世論戦の一種であると言える。  編集や音楽を用いたイメージ戦略といえば、米国で上映される慰安婦問題関連の映画もその一つだ。本年4月下旬、日系米国人が監督を務めるドキュメンタリー映画が日本で公開された。これが映画公式フライヤーによれば、「話題騒然大ヒット」となっているという。  タイトルは『主戦場 −The Main Battleground of the Comfort Women Issue』。今まで切り込まれてこなかった「慰安婦問題」にスポットライトを当てたという映画だ。同作品は、2018年の第23回釜山国際映画祭のドキュメンタリー・コンペティション部門の正式招待を受け、韓国で上映された。  慰安婦問題の中心にいる日本・米国・韓国のいわゆる右派・左派の政治家、ジャーナリスト、YouTuber、弁護士、タレント、学者等に対してインタビューを行い、さらに大量のニュースや新聞記事等から、「検証と分析を織り込み」、「対立する主張を小気味よく反証させ合」って作成されているとの評もある。  この映画、何が問題かといえば、「慰安婦問題」が題材ということではない。編集方法や音楽の効果を駆使しており、全体の構成の結果が「イメージ戦略」となっていることだ。 編集方法は、日本の右派と左派の意見を同等に(平等に)織り交ぜているかと思えば、エピソードが進むにつれ、まるで右派の主張が非論理的であるかのような印象を視聴者に自然に与える構成になっている。音響やナレーションもスタイリッシュに制作されており、インタビュー映像のつなぎ方、編集方法も、モンタージュ的手法を用いているとも見られる。  報道によれば、韓国では、「日本人が『主戦場』に関心を持って観に行っていることに関心が高まっている」ようだ。同作品の監督は個人であり日系米国人であるため、韓国政府が直接関与するパブリック・ディプロマシー(PD)とはいえない。しかし、今後もし、この映画が韓国PDの切り札として使用されるようなことがあれば、慰安婦像の設置活動にさらなる影響を及ぼすことも想定される。 ルールその2:主戦場は米国  韓国のイメージ戦略の2つ目のルールは、米国で戦う、つまり、米国を主戦場とするということだ。  パブリック・ディプロマシー、つまり政府が相手国の世論に直接働きかけ味方につけるという外交手法があるが、世界では、PDの主戦場は米国であるという一種の共通の認識があり、これについては筆者のこれまでの連載を通じて指摘してきたところである。  とりわけ、日本にとってPDをめぐる各国の競争において米国が主戦場というのは、米国世論を味方につけるため、例えば中国や韓国が活発に働きかけを行っており、それが主に領土や歴史認識をめぐる問題で日本の立場が不利となるように「反日活動」を展開している、という点において大問題である。同盟国米国における日本のイメージや立場の低下、及び日米関係悪化の恐れがあるからだ。  他方、前述のドキュメンタリー映画『主戦場』の「主戦場」という言葉の持つ意味については、映画のサブタイトル通り、「慰安婦問題の主戦場が米国」という意味である。その名の通り、韓国にとって、慰安婦問題に関して自国の味方につけるべき相手は米国世論なのだ。  詳しく見て行こう。韓国系米国人は、これまで米国において活発に慰安婦問題をめぐる反日活動を行ってきた。代表的な団体は、「ワシントン慰安婦問題連合」だ。1992年に結成されて以降、徐々に現地で勢力を伸ばし、米国議員等の力添えを得るなどし、米議会や教育機関へのアプローチを着実に広げてきた。  そして、日米両国にとって最も衝撃となったのが、日本軍慰安婦で日本に謝罪を要求した、米国連邦議会下院での「下院決議121号」、通称「対日非難決議」であった。2007年7月に採択された同決議は、「軍の関与」を認め、「20万人もの女性」を「性奴隷」として「強制連行」したことを断じる内容だ。これもまた、韓国は米国で採択する必要があったのだ。  そして、かつて水面下で進んでいた慰安婦の記念物を建てようとする動きが、2010年頃に表面に出るようになり、ニュージャージー州のパリセイズパーク市に第一号となる慰安婦碑が建った。これを皮切りに、各地の韓国系米国人が居住する地域で次々に碑が建てられ、ついには慰安婦像も、カリフォルニア州グレンデール等で建てられていったのであった。 …

ライダイハン像」ロンドンで11日に公開へ

Twitter反応Facebook 文字サイズ 印刷 PR  英国の民間団体「ライダイハンのための正義」は6月11日、ロンドンで開く集会で、英国人彫刻家のレベッカ・ホーキンスさんが制作した「ライダイハン像」をお披露目する。集会にはイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)の性暴力を告発して2018年ノーベル平和賞を受賞したナディア・ムラドさんや英議会関係者らを招く。 ライダイハンは、ベトナム戦争に派遣された韓国軍兵士が現地の女性に性的暴行などして生まれた混血児たち。ブロンズ製の像(高さ230センチ、重さ700キロ)はライダイハンとその母親を描いたもので、翌12日から7月27日までロンドンのギャラリーで公開される。その後、ロンドン中心地の屋外に展示される予定だ。  同団体の「国際大使」を務めるジャック・ストロー元英外相は「『ライダイハン像』は韓国政府に長期間、無視されてきたライダイハンと母親に哀悼をささげるものだ。あまりにも長期に犠牲者たちは社会から忘れ去られた。像が性暴力の恐怖とライダイハンの正義をアピールする存在になることを期待する」と話した。(岡部伸)

ライダイハン、文在寅大統領にDNA型鑑定と謝罪求める

ベトナム戦争に派遣された韓国軍兵士が現地の女性を性的暴行などして生まれた「ライダイハン」と呼ばれる混血児たちが韓国の文在寅大統領に国連人権理事会の調査と親子関係を確定するDNA型鑑定に応じ、公式謝罪を求める公開書簡を出した。  ライダイハン問題を追及する英国の民間団体「ライダイハンのための正義」によると、書簡はライダイハンのトラン・ダイ・ナットさんら3人が5月28日付けで、在ロンドンの韓国大使館を通じて文大統領に提出した。  ナットさんは、書簡の中で「韓国政府は、韓国軍兵士がベトナム女性に性暴力を行っていたことを認め、国連人権理事会の実態調査に協力し、血液検査する50人の『ライダイハン』のデータと父親とみられる韓国軍兵士らとの親子関係を確認するDNA型鑑定に応ぜよ」と主張。さらに、「調査の結果、父子関係が確定すれば、韓国軍兵士による性暴力の犠牲になった子供たちに公式謝罪してほしい」 と訴えている。  同団体は今年1月、英議会内で開いた会合で、ナットさんと母親や、2018年ノーベル平和賞を受賞したクルド民族少数派ヤジド教徒のナディア・ムラドさん、英政府の性暴力防止イニシアチブ(PSVI)を設立したウィリアム・ヘイグ元外相らを招き、ライダイハン問題に連携して取り組むことを確認した。(岡部伸)